今回は「転職理由①」で書かせていただいた
「転職理由ランキング」の理由ごとに、
具体的に「どのように書いたら良いか」、「どのように答えたら良いのか」について触れていきます。
目次
転職理由の書き方・答え方・例文
転職理由を伝える上で大切なことは、
【転職理由→志望動機】に一貫性
があるかどうかです。
- 休みが少なかった
- 残業が多かった
- 上司が厳しかった
- 自分がやりたい仕事ではなかった
- 給与が安かった
一見、そのまま採用担当者に伝えるとネガティブに思われてしまいそうな理由です。
しかし、そこには自分の「本当はこうしたかったのに!」というポジティブな考えが隠れているはずです。
転職理由は人それぞれですが、それぞれの理由をポジティブに変換することで、
【転職理由→志望動機】に一貫性
を持たせることができます。
また取り繕った転職理由を言わないことで、「自分本位に自分に合った企業を探していく」ことができます。
なぜなら、自分の発言・記載により、企業側も自社に合うかどうかの判断をしており、ミスマッチを未然に防げるからです。
それでは転職理由ランキングを例に、具体的な回答を考えてみましょう。
労働条件が理由の場合
【休日出勤・残業が多い、労働環境悪い】
⬇️ポジティブな表現⬇️
- ワーク・ライフ・バランスを改善したい
残業については、自身の仕事のスピード以前に、「職場の人員不足」、「そもそも定時内で終わる業務量ではない」ことがあります。
個人の力、残業を減らすには限界があります。「残業が嫌で転職したい」ではなく、「ワーク・ライフ・バランス」、「仕事とプライベートのメリハリをつけたい」という具合に、相手に受け入れられやすい表現をすると良いでしょう。
例文 : ワーク・ライフ・バランスを大切にしたい
「転職理由→志望動機」
前職では、日々、残業時間が4~5時間あることが常態化していました。同僚と共に、業務委託や人員の補強を提案してきましたが、受け入れられませんでした。
家族との時間も中々、取れない状況が続いていました。
ワーク・ライフ・バランスを改善したいと考え、転職を決意した次第です。

人間関係が理由の場合
【上司・同僚とうまくいかなかった】
⬇️ポジティブな表現⬇️
- 周囲の人間と協力し、仕事をしたい
- 自分の裁量で仕事がしたい
よく上司は選べないという言葉がありますが、一度特定の部署に配属された場合、人事異動がなければ、上司を含めて人員は一定期間変わりません。
もちろん上司に関わらず、同僚についても自分では選べません。
履歴書・面接において、「周りと馴染めなくて」、「上司が厳しくて」と正直に伝えてしまうと、「コミュニケーション力に問題があるのかな?」と採用担当から思われてしまう可能性もあります。
例文 : 周囲の人間と協力し仕事をしたい
「転職理由→志望動機」
前職では、社員が各自の判断で動くことの多い環境でした。その為、周りと協力して働く環境ではありませんでした。
自身の次なるステップアップとして、チーム、プロジェクトが重要となる職場で働きたいと思い、今回転職することを決断しました。
より大きな仕事を達成するためにはチームでの活動が不可欠だと感じています。チームで仕事をする環境に身を置き、協調しながら働くことができるようになりたいと思い志望しました。
例文 : 自分の裁量で仕事がしたい
「転職理由→志望動機」
自分の裁量で仕事ができる企業で働きたいと考えたため、退職を決断しました。前職では、上司の指示に従って動くことがルールとされていました。
しかし、自身のさらなる成長のためには、上司に指示を受けるだけでなく、自発的に行動する必要があると感じます。
前職では、それが難しく、自分の判断で仕事ができる職場に転職したいと考えたため、志望しました。
収入が理由の場合
【給与が低かった】
⬇️ポジティブな表現⬇️
- 自身の実績に対して給与が見合わない
「給与が低かった」とただ伝えただけでは、お金だけで、実際の仕事上の能力はどうだったのだろうか思われてしまいます。
具体的な実績があるようでしたら、●●という実績を残したが、ベースアップに繋がらなかった、「自身の実績に対して給与が見合わなかった」ことを暗に示しましょう。自身の実績のアピールにも繋がります。
また結婚、マイホーム購入等、具体的な人生プランの話と絡めても話しやすいでしょう。

例文 : 実績に対して給与が見合わなかった
「転職理由→志望動機」
前職では、自身の成績(数字)に拘って仕事をしてきました。営業成績では、2020年から、西日本エリアで上位10位をキープしてきました。
しかしながら、なかなか成績に見合ったベースアップはなく、今回、自身の実績が給与にも反映される環境でやっていきたいと考え、転職する決断をしました。
会社の将来性が不安な場合
【会社の将来に不安を感じた】
⬇️ポジティブな表現⬇️
- 御社では、不安を解決できる
- 変わらぬ経営理念で成長を続ける御社でなら安心できる
会社の将来性に触れる場合は、「前職ではなぜ不安に感じたのか」、「応募先ではなぜ解消できると思ったのか」を明確に伝える必要があります。
また、会社の将来性が不安という理由には、課題発見力をアピールできる可能性もあります。客観的な根拠と自分の将来のビジョンに一貫性のある理由が必要です。
例文 : 御社では、不安を解決できる
「転職理由→志望動機」
前職では、△△に支障があり、今後も勤めていけるか将来性に不安がありました。
御社では、その点は解決できると考え、御社でスキルを生かし●●に取り組み貢献していきたいと思い、志望しました。」
例文 : 変わらぬ経営理念で、成長を続ける御社でなら安心できる
「転職理由→志望動機」
前職では、経営方針がすぐに変わってしまったり、評価基準が毎年かわったりと、長期的な就業に不安がありました。
御社のように設立当初からの変わらぬ経営理念を軸に、成長を続けている企業でなら、安心して勤められると考え、志望しました。

契約期間の満了
【契約期間満了で終了】
⬇️ポジティブな表現⬇️
- ~年以上働いた後、契約期間満了での終了
派遣社員・契約社員の契約期間満了と伝えるとネガティブな退職理由のように捉える人もいます。しかし、一定期間、働いている場合の「契約期間満了」は逆に好印象となります。
契約期間を守った上で、働いていた為、一概にネガティブな退職理由となるわけではありません。
その為、明確に「~年間働いていた」ことをアピールしたり、就業先を変えるに至った理由を伝える必要があります。
例文 : 実績に対して給与が見合わなかった
「転職理由→志望動機」
前職では、派遣社員として働いており、抵触日までの3年間勤め続けました。
前職と比較し、御社では業務内容も多岐に渡り、遣り甲斐と、更なるスキルアップをしたいと思い、志望しました。
また、「契約期間満了」となったら会社を辞めるしかありません。そのため、「契約期間満了」を退職理由にするのは問題ありません。
仕事の内容に興味を持てなかった場合
【今の仕事がつまらない・興味がない】
⬇️ポジティブな表現⬇️
- 前職での○○という経験から、御社で○○をしたいと思った
前職に「興味が持てなかった」とそのまま伝えた場合、「うちに来ても仕事が合わず、すぐにやめてしまうのでは?」と終われてしまったりと伝え方には慎重になるべきです。
例えば、「前職で○○という経験から、○○をメインに仕事をしたくなった」、「△△をしたくて前職に就いたが、その業務に着けなかった。どうしても△△をしたい」というように直接的な表現は避けて伝える必要があると思います。
例文 : 前職での○○という経験から、御社で○○をしたいと思った
「転職理由→志望動機」
前職では●●業務に従事していましたが、その業務の繋がりで○○という仕事を知りました。
●●にも決して、遣り甲斐を感じていないわけではありませんが、それ以上に○○をやりたいという強い気持ちと興味が湧き、私が本当にやりたいことであると思い、志望いたしました。

まとめ
【本音の転職理由】
⬇️ポジティブな表現⬇️
「ポジティブな表現による転職理由」
今回の例文は、あくまでも例です。
転職希望者の数だけ、理由はあると思いますので、上記のような考え方を基に、考えてみてください。
決して取り繕った理由にするのではなく、「ポジティブな表現への変換」がポイントです。